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本当に大切な人を ちゃんと大切にできる私に。

スーツ

そろそろ春物が着たくなって、こないだ一目惚れしたオレンジのトップスに袖を通してみる。 「・・・まだ、これだと寒い、か」 そうひとり呟いて、いつ頃、着れるのだろうと、おそらく遠くはないその日に想いを馳せながら、それを元の場所に戻す。日中はだい…

春の道

この時期、新しくこの街にやってきたからなのか、それとも季節がそうさせるのか、どことなく、落ち着きがなく、けれど幸せそうな人たちが街にあふれる。 そういう私もその1人で、心地よい日差しと、街のそんな雰囲気に誘われてか、いつもより少し遠回りをし…

染めたての髪

本格的な新年度に向け、パンフレット類を一新することになり、パソコンとにらみ合う日々が続く。数日前、塾長が箇条書きにしてくれた塾のコンセプトと、ヒアリングした想いを形にしていく。 こうやってパンフレットやチラシ作りに追われ、デザインや見せ方を…

一滴の光

この間、久々に目薬を買った。早速、ここ最近ずっと濁って、ピントの合っていなかった瞳に一滴、落とす。 しばらくしてから、目を開けると、そこには今までの濁った世界が嘘のように、目の前にはクリアな世界が広がっていた。 気乗りしなかった仕事も、 自分…

1杯の珈琲から、はじまる世界。

朝、最近見つけたお気に入りのドリップコーヒーを淹れる。部屋中がコーヒーの香りに包まれる幸せな時間。 「このコーヒー、淹れてあげたかったな」 味音痴で、食べるものに、あまりこだわりのないあなただけど、それでも、口いっぱいにほおばって食べるあの…

LINE

誰よりも、大切にしたかった。誰よりも、大切にしてくれた。 「お願いだから、帰ってください」 誰よりも優しく、誰よりも私を傷付けないようにと、ずっとずっと大切にしてくれていた人に、言わせてしまった言葉。薄暗い部屋で、必死に感情を抑えながら、少…

大阪

初めて、あなたの生まれ育った街に来た。 13年前、ネックレスと千羽鶴を送った住所を訪れる。 「米澤」の表札を見つけるとかその家から誰かが出てきて鉢合わせるとか そんなドラマのような展開はなくて、Googleマップに導かれるままたどり着いたのは、とある…

「変わっていたい私」と「変わらない君」<4>

出逢いは15年前。私たち3人は、同じクラスになり、いつからだったかもう覚えていないけれど、気が付けばいつも一緒にいるようになった。 確かリクとは、中1の1学期にクラス委員に指名されたのがきっかけで、そこからなんだかんだ私の世話を焼いてくれて…

「変わっていたい私」と「変わらない君」<3>

いつの間にかもう別の話題で盛り上がっている彼らを横目に、私は少し中学時代を思い出していた。 間違いなく、あの3年間が私にとって大きな転機だった。 そう言えるほど、色々なことがありすぎた。綺麗な世界も見たし、汚い世界も、たくさん見た。そして、…

「変わっていたい私」と「変わらない君」<2>

自分が無理をしていることに気付いたところでどうすればいいのか、私にはわからない。 ただ自覚した上で、無理をし続けるしかない。 いつからかずっと聞こえている身体と心の叫びを聞こえない振りをしながらまた今日も私は教壇に立つ。 仕事納めまであと2日…

「変わっていたい私」と「変わらない君」

昨日、久々に1日中動き回ったからなのか何度か目を覚ました記憶はあるものの、結局、昼過ぎまで眠っていた。 少し前までは、眠っているときに夢なんて全く見ることがなかった。それくらい「眠る」ということに没頭していた。 けれど、最近はよく夢を見るよ…

slow start

年末までの喧騒がまるで別世界のことだったように思える実家で過ごす穏やかな2018年の始まり。目が覚めたら、2017年は終わっていて、当たり前だけれど、何もしなくても、2018年が始まっていた。 海と山に囲まれた片田舎。築何年かわからないほど年季の入った…

世界は、ひとつなんかじゃない。

さっきまで、なんともなかったはずの笑い声が急に、耳にまとわりつき始める。そうやってよく笑うところも、オーバーリアクションで、空気の読めないところも、それでいて人懐っこくて、いとも簡単に人から愛されてしまうところも全て、吐き気がするくらい嫌…

December...

「他人の不安や迷いが好きだ」日々、不特定多数の人の目の前に自分を晒して、それと同時に不特定多数の人間に一挙一動を監視されている有名人や芸能人がもし、そんなことをブログやTwitterに書こうものなら間違いなく、 "炎上マーケティング"とやらが成功し…

純粋。だから、あまのじゃく

ショッキングピンクにゴールドの模様。ど派手なセンスの塊。 明らかに他とは違うオーラを放つ中島美嘉のオーディオブックに、それは書かれていた。 ***仕事が休みの今日は少し早めに起きて、簡単なトレーニングを済ませ、シャワーを浴びる。 朝食代わりの…

さよならの先に

身体の芯まで凍えてしまいそうな夜。 寒いのは得意ではないけれど、手袋があまり好きでない私は、仕事からの帰り道、ボルドーに彩られた冷たい指先を温めながら1人、寒空の下を歩く。こんな日の夜空は、なんだかいつもより少し高く思えて 、寒さで澄んだ空…

寂しさと、ほんの少しの幸せと

部屋の明かりを消して目を閉じれば、あなたと初めて眠った日のことを思い出す。 炊き込みご飯を作れば、いつもはお米はそんなに食べないくせに、美味しいとあなたがおかわりをしていた姿を思い出す。 ふと街中で、あなたと似た香りがすれば、1日シャワーを…

true love story...

あなたは、一体どこまで、私の背中を押してくれるのだろう。 少しずつ自分の創りたい世界が見えてきて、自分のことも、ほんの少しだけれど、好きになれた。 それでもやっぱり、今まで過ごした世界から1歩踏み出すのには、勇気が必要で、どうしても踏み出せ…

自分で選んだ孤独

雨上がりの少しひんやりする帰り道。 仕事でミスというか、久々に保護者からのクレーム。そもそも、クレームをもらって嬉しい人なんていないだろうけれど、マニュアルもなく、自由度の高い仕事でのクレームは一段と堪える。 塾講師という仕事は、まさにそん…

ファインダー越しの私の世界

自分が人よりも多感なのか、それともこれが普通なのか、こんな話を誰かとしたことがないからわからないけれど私は時々、感情の整理が追い付かなくなることがある。それはいつも定期的にやってくるのだけれどなんだかまるで、生理が2回来ているようでつい最…

鳴らない、携帯。

「また今日も来ない…」 鳴らない君からのLINEの通知に、というよりも来ないとわかっていながら期待することをやめられない自分自身に 今日もまた落胆している。 「もう、どうでもいいってわけ?」 そうやって何度も何度も期待を裏切られ続ければ自然と不安や…

ラブソングなんて、いらない。

いつからかさっぱり聴かなくなったラブソングが聴きたくなって、久々の美しい旋律に浸りながら、これを書いている。 今日は、「君と最後の日」 ついに来てしまったこの日に、見えない未来に、それでも、いつもと何一つ変わらない君に、 不安を感じてしまえば…

キミの瞳に光が蘇る時。

最近は、言葉にしたい衝動に任せて自分の感じたことをありのまま、言葉にするようにしている。 そうやって自分の衝動に従うと、別に意識しているわけではないのに気が付けば、恋愛についてばかり書いてしまっている。 実際、数字も別のことについて書いたと…

恋をするということ

「もっと早く出逢えていたら…」なんて、まるでどこかの恋愛映画のような台詞を電話越しに君が残すから、その先が気になって仕方ない。 飲み込まれてしまった先に、一体どんな未来があったのだろう。君が見ている未来に、私の居場所はあるんだろうか。君との…

生き方に"答え"はあるのか

「四六時中、あなたのことを想う人生は選ばない」 そんなことを言いながら、ついつい恋愛のことばかり書いてしまうのはやっぱり恋愛がくれる幸福感が1番、私の感性を刺激するから。それでもやっぱり私は、四六時中、恋愛モードではいられない。それは、時に…

表現することは、愛すること。

仕事が秋休みに入ったこともあり相変わらず、スローペースな日々を送っている。 空が徐々に色付きはじめ、まだ街は眠っている頃一応、かけておいたアラームを止める。 少し起き上がってみるけれど結局、部屋の寒さとベッドの温かさのコントラストを感じなが…

My Life is ...

少しスローペースな日。 けれど頭の中は、あなたのことでいっぱい。会った次の日は、いつもそう。 そうやって、あなたがくれた幸せの余韻に浸る。 この幸福感が私の感性を刺激する。 次々と言葉が浮かんでは、消えていく。それはシャボン玉が一瞬で消えてし…

かたちあるもの

ずっと秋が苦手だった。だって、あなたがいなくなってしまった季節だから。 街の空気が少しずつ冷たくなっていくのを感じる度、自分のしてしまったことの重さを思い出しては、たまらなく後悔する。 私にとって秋は、そんな季節だった。もう、あの日から12…

「強い女」

そういえば、昔から「強い女」に憧れていた。 たぶん、最初にそれを意識し始めたのは、小学5年頃だと思う。 それまでぼんやりとしていた、男女の区別が明確になり始め、周囲の対応の変化にも、少しずつ変わっていく自分の身体にも、戸惑いを隠せなかった。…

「証」なんて、なんの意味もない。

昔、初めてペアのネックレスを貰ったとき、たまらなく嬉しかった。 まだお互い学生だったから高いものではなくてお風呂に入るとき以外はずっと身につけていたから少しずつ少しずつ、塗料がはがれていってしまったけれど、 なんだかそれさえも、嬉しかった。…