「生まれてきてくれて、ありがとう」
今日は、母の日。
ささやかだけれど、手紙を添えて、プレゼントを贈った。
そしたら、2回に分けて、母からLINEが届いた。
1通目は、プレゼントに対するお礼。
それから少しして、2通目は手紙への返事。
この時間差は、きっと母のことだから、
届いた瞬間にLINEをくれて
それからゆっくりと中身を整理していて、手紙に気付いて
慌てて、またLINEをくれたんだろうな。
…なんて、想像してたら、自然と笑みがこぼれた。
あたしと同じで不器用だけれど
とっても純粋で、可愛い人だから。
そんな母からの2通目のLINEにあった
「生まれてきてくれて、ありがとう」
という言葉。
この言葉自体、とっても嬉しいのだけれど、
それ以上に、
そんな言葉を交わせるようになったことが
たまらなく嬉しかった。
母の日、父の日、それぞれの誕生日。
今でさえ、 当たり前にお祝いをしているけど
こんな風に祝うようになったのは、最近のことだったりする。
あたしは、ずっと【家族】と距離を置いてきた。
正直、厳しくて、感情の起伏が激しい
母のことが嫌いだったし、顔を合わせばいつもケンカをしていた。
酷い言葉をぶつけて、傷付けてしまったことだってある。
父は、母とは正反対で、
物静かで、いまだに何を考えているのかわからない人。笑
だから、怒られることもないから、よく一緒にいたけれど
決して、好きってわけではなかった。
そうやって、いつも距離をとっていたように思う。
2人が悪いわけじゃない。
ただ、あたしに余裕がなかったんだよね。
あたしは「素直に自分の想いを伝える」勇気がなかったんだ。
だから、あたしはずっと、
自分が伝えようとしてもいないのに
「わかってくれない」
そう思い込んで、自分から距離をとってた。
友達やテレビの中で
【仲のいい家族】を見るたび、
本当はずっと羨ましかった。
「なんで家は、あんな風になれないんだろう」って。
そうしてたのは、自分なのにね。
でも、自分と向き合うことを知って、
ようやく、少しずつ「自分の想いを伝える」ことができるようになった。
「ありがとう」
「おめでとう」
「ごめんね」
「身体に気を付けてね」
そんなささやかな言葉だけれど
まだ照れくさくて、直接言えないときもあるけれど
それでも少しずつ
今までの距離を埋めていってくれた。
そうやって、あたしが想いを伝えられるようになったら
家族関係はもちろん、夫婦関係も変わっていった。
「応援してるよ」
「まりななら、大丈夫」
「生まれてきてくれて、ありがとう」
ずっと言われたいと思ってた言葉も
自然と言われるようになった。
一緒にいる時間が楽しくて、愛しくなった。
自然と、誰かの誕生日には、家族3人で集まるようになった。
小さいころ以来、撮ってなかった3人での写真も増えた。
今なら胸を張って言える。
あたしは【家族】が、大好きだ。
なんて想いはまだ、面と向かっては言えないけれど
(というか、そればっかりは言えるようになる気がしない。笑)
それでも3人で、もっともっと【家族】になっていきたいと思う。