NO TITLE

本当に大切な人を ちゃんと大切にできる私に。

寂しさと、ほんの少しの幸せと

f:id:marina0821:20171203200631j:plain


部屋の明かりを消して目を閉じれば、
あなたと初めて眠った日のことを思い出す。

炊き込みご飯を作れば、
いつもはお米はそんなに食べないくせに、
美味しいとあなたがおかわりをしていた姿を思い出す。

ふと街中で、あなたと似た香りがすれば、
1日シャワーを浴びれずに帰ってきた日、自分を汚物だと言って
騒いでいたあなたの無邪気な笑顔を思い出す。


・・・


写真とかアクセサリーとか、
あの人を思い出させるような"物"は、何一つないのに、

どうしてこんなにも、思い出してしまうんだろう。

形がある物なら捨てれば済むけれど
形がない物は一体、どうすればいいんだろう。

 

f:id:marina0821:20171203202852j:plain


そうやってあの人と過ごした日々を思い出す度に、

もうあの笑顔を見ることができないこと
そして、もうこれ以上、思い出が増えることがない現実に

たまらなく寂しさが押し寄せ、軽い絶望すら覚える。


寂しくてたまらない。


けれど、あの人を思い出すと、そこには必ず「幸せ」があった。 

正直、見た目はちっともタイプじゃなかったし、
本当に自由すぎる人だから、
世間一般のカップルの常識なんて通じなかったし、
だから、不満だっていっぱいあった。

なのにそんなことを思い出しても、そこには必ず「幸せ」があって、
そんなダメなところでさえも、

思い出せば、自然と顔がほころんでしまう。

 

f:id:marina0821:20171203200939j:plain



「寂しさ」と「幸せ」が混ざり合う。


それは、すごくすごく不思議な感覚。

この感覚も、時が経てば、薄れてしまうのだろうけれど
今はこの不思議な感覚が、私を守り、支えていてくれる気がする。


だから、あの人のことを思い出す度、

踏み出そうとしていた世界の前で躊躇している私の背中を、
あの人が押してくれているような、そんな気がする。

 

もう、迷わない。

 

f:id:marina0821:20171203214525j:plain

 
寂しさと、ほんの少しの幸せが
きっとこの先も、私を強くしてくれるから。


そうやって私は、あの人が知らない私になっていく。

きっと、私をもっと好きになれる。

 
そしたらいつかまた、あの大好きな笑顔を見られる気がするから。