NO TITLE

本当に大切な人を ちゃんと大切にできる私に。

一滴の光

f:id:marina0821:20180309215506j:plain

 

この間、久々に目薬を買った。

早速、ここ最近ずっと濁って、ピントの合っていなかった瞳に一滴、落とす。

しばらくしてから、目を開けると、そこには今までの濁った世界が嘘のように、目の前にはクリアな世界が広がっていた。

 


気乗りしなかった仕事も、

自分のことなんて考えてくれていないと思っていた同僚も、

自分勝手だと思っていた上司も、

なんでいつもこうなんだろうと嫌いで仕方なかった自分も、

 

全部、はっきりと見えた。

 

 

今、私の目の前にあるは、間違いなく、

 — "やさしい世界" だ。

 

それに気付かせてくれたのは、君で、そんな君の大好きだった笑顔を、ふと思い出す。

同時に、私の目からは一筋、目薬が流れた。

 


もしかしたら、これからもまた
この世界の全てが敵のように思え、濁って見えることがあるかもしれない。


でもそのときはまた、こうして目薬をさせばいい。

 

何度でも、何度でも。

きっとそうすればまた、この世界の美しさ、やさしさ、に気付くことができる。

そうやって、何度でも繰り返せばいい。

 

そんなことを考えながら、久々に買った目薬をポケットにそっとしまった。