2018-01-01から1年間の記事一覧
そろそろ春物が着たくなって、こないだ一目惚れしたオレンジのトップスに袖を通してみる。 「・・・まだ、これだと寒い、か」 そうひとり呟いて、いつ頃、着れるのだろうと、おそらく遠くはないその日に想いを馳せながら、それを元の場所に戻す。日中はだい…
この時期、新しくこの街にやってきたからなのか、それとも季節がそうさせるのか、どことなく、落ち着きがなく、けれど幸せそうな人たちが街にあふれる。 そういう私もその1人で、心地よい日差しと、街のそんな雰囲気に誘われてか、いつもより少し遠回りをし…
本格的な新年度に向け、パンフレット類を一新することになり、パソコンとにらみ合う日々が続く。数日前、塾長が箇条書きにしてくれた塾のコンセプトと、ヒアリングした想いを形にしていく。 こうやってパンフレットやチラシ作りに追われ、デザインや見せ方を…
この間、久々に目薬を買った。早速、ここ最近ずっと濁って、ピントの合っていなかった瞳に一滴、落とす。 しばらくしてから、目を開けると、そこには今までの濁った世界が嘘のように、目の前にはクリアな世界が広がっていた。 気乗りしなかった仕事も、 自分…
朝、最近見つけたお気に入りのドリップコーヒーを淹れる。部屋中がコーヒーの香りに包まれる幸せな時間。 「このコーヒー、淹れてあげたかったな」 味音痴で、食べるものに、あまりこだわりのないあなただけど、それでも、口いっぱいにほおばって食べるあの…
誰よりも、大切にしたかった。誰よりも、大切にしてくれた。 「お願いだから、帰ってください」 誰よりも優しく、誰よりも私を傷付けないようにと、ずっとずっと大切にしてくれていた人に、言わせてしまった言葉。薄暗い部屋で、必死に感情を抑えながら、少…
初めて、あなたの生まれ育った街に来た。 13年前、ネックレスと千羽鶴を送った住所を訪れる。 「米澤」の表札を見つけるとかその家から誰かが出てきて鉢合わせるとか そんなドラマのような展開はなくて、Googleマップに導かれるままたどり着いたのは、とある…
出逢いは15年前。私たち3人は、同じクラスになり、いつからだったかもう覚えていないけれど、気が付けばいつも一緒にいるようになった。 確かリクとは、中1の1学期にクラス委員に指名されたのがきっかけで、そこからなんだかんだ私の世話を焼いてくれて…
いつの間にかもう別の話題で盛り上がっている彼らを横目に、私は少し中学時代を思い出していた。 間違いなく、あの3年間が私にとって大きな転機だった。 そう言えるほど、色々なことがありすぎた。綺麗な世界も見たし、汚い世界も、たくさん見た。そして、…
自分が無理をしていることに気付いたところでどうすればいいのか、私にはわからない。 ただ自覚した上で、無理をし続けるしかない。 いつからかずっと聞こえている身体と心の叫びを聞こえない振りをしながらまた今日も私は教壇に立つ。 仕事納めまであと2日…
昨日、久々に1日中動き回ったからなのか何度か目を覚ました記憶はあるものの、結局、昼過ぎまで眠っていた。 少し前までは、眠っているときに夢なんて全く見ることがなかった。それくらい「眠る」ということに没頭していた。 けれど、最近はよく夢を見るよ…
年末までの喧騒がまるで別世界のことだったように思える実家で過ごす穏やかな2018年の始まり。目が覚めたら、2017年は終わっていて、当たり前だけれど、何もしなくても、2018年が始まっていた。 海と山に囲まれた片田舎。築何年かわからないほど年季の入った…