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本当に大切な人を ちゃんと大切にできる私に。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

スーツ

そろそろ春物が着たくなって、こないだ一目惚れしたオレンジのトップスに袖を通してみる。 「・・・まだ、これだと寒い、か」 そうひとり呟いて、いつ頃、着れるのだろうと、おそらく遠くはないその日に想いを馳せながら、それを元の場所に戻す。日中はだい…

春の道

この時期、新しくこの街にやってきたからなのか、それとも季節がそうさせるのか、どことなく、落ち着きがなく、けれど幸せそうな人たちが街にあふれる。 そういう私もその1人で、心地よい日差しと、街のそんな雰囲気に誘われてか、いつもより少し遠回りをし…

染めたての髪

本格的な新年度に向け、パンフレット類を一新することになり、パソコンとにらみ合う日々が続く。数日前、塾長が箇条書きにしてくれた塾のコンセプトと、ヒアリングした想いを形にしていく。 こうやってパンフレットやチラシ作りに追われ、デザインや見せ方を…

一滴の光

この間、久々に目薬を買った。早速、ここ最近ずっと濁って、ピントの合っていなかった瞳に一滴、落とす。 しばらくしてから、目を開けると、そこには今までの濁った世界が嘘のように、目の前にはクリアな世界が広がっていた。 気乗りしなかった仕事も、 自分…

1杯の珈琲から、はじまる世界。

朝、最近見つけたお気に入りのドリップコーヒーを淹れる。部屋中がコーヒーの香りに包まれる幸せな時間。 「このコーヒー、淹れてあげたかったな」 味音痴で、食べるものに、あまりこだわりのないあなただけど、それでも、口いっぱいにほおばって食べるあの…

LINE

誰よりも、大切にしたかった。誰よりも、大切にしてくれた。 「お願いだから、帰ってください」 誰よりも優しく、誰よりも私を傷付けないようにと、ずっとずっと大切にしてくれていた人に、言わせてしまった言葉。薄暗い部屋で、必死に感情を抑えながら、少…

大阪

初めて、あなたの生まれ育った街に来た。 13年前、ネックレスと千羽鶴を送った住所を訪れる。 「米澤」の表札を見つけるとかその家から誰かが出てきて鉢合わせるとか そんなドラマのような展開はなくて、Googleマップに導かれるままたどり着いたのは、とある…